30年越しの夢
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
昨年は、30年越しの夢が叶った年でした。
18歳の頃、私はヴィンテージ・オーディオの世界にどっぷりとハマりました。その頃から、いつか手にしたいと強く思い続けていたものがあります。それが、**1954年に発売された JBL のフラッグシップモデル「ハーツフィールド」**です。
JBL50周年のポスターでその存在を知り、パソコンすら存在しなかった時代に、なぜあれほど近未来的でユニークな構造に辿り着いたのか――興味は尽きませんでした。
再燃したオーディオ熱
2年前、2つあった施術部屋の壁をぶち抜き、1部屋にしたことをきっかけに、眠っていたオーディオ熱が再燃しました。
4種類のヴィンテージスピーカーを設置してみたものの、やはりハーツフィールドへの想いは消えません。リサーチを続けていたある日、奇跡的にベストコンディションのハーツフィールドが、滋賀県のオーディオショップにあることを知りました。
そこから約1か月、電話とメールで交渉を重ね、あちこちから資金をかき集めて購入しました。「もし自分が60歳だったら買わない。でも48歳なら、少なくとも20年近くは一緒に過ごせる」
そう考え、腹を括りました。購入後すぐに滋賀へ向かい、実物と対面した瞬間、
「これが、ウチに来るのか……」と、ニヤけが止まりませんでした。
福岡市にはハーツフィールドが鎮座するバーがあります。このスピーカーの音色を聴きにお客さんたちが集まって来るのでしょう。それだけ希少性と価値があるものなんです。
嫁にきた日
輸送予定日に大雪が降ってしまい、搬入日が1週間遅れました。焦らされると余計に興奮するものです。ようやく、その日がやってきました。朝5時にトラックが到着。
120Kgの巨大スピーカーを2人の若い男性が設置してくれました。エレベーターには収まらず、曲がりくねった階段を必死に運び上げてくれたのですが、腰を痛めてしまいそうでヒヤヒヤしました。
生き神登場
スピーカーが到着してから約2か月後。
ヴィンテージオーディオ界の生き神とも言える、ジュピターオーディオの加藤氏が、アンプのセッティングとスピーカーのチューニングに来てくださいました。
私が19歳のとき、秋葉原のジュピターオーディオでこの御二方と出会いました。この方たちとの関わりを抜きにしては、私の人生は語れない——そう断言できるほど、大きな存在です。
あの日から、30年。お互いそれなりに歳をとりました。
どんな業界であっても、それ一筋で生きてきた人というのは、自然と味と深みが出てくるものです。この写真からも、それが伝わってきますよね。
音と緑の空間でdetox
オーディオシステムが整ったところで、次に取り組んだのが空間づくりです。
14件の植木屋さんを巡り、最終的に24鉢の観葉植物を迎え入れました。
やはり、緑の力は半端ではありません。観葉植物に囲まれていると、これまでとは疲れ方がまったく違う。まるで私を静かにサポートしてくれているかのようで、気分が落ち込むこともありません。
鉢の数がこれだけあると、それなりの時間と労力は必要になります。けれど、その手間すらも、今では豊かなひとときになっています。
ハーツフィールドが奏でる音色
弦楽器や金管楽器は格別で、まるで目の前にステージが浮かび上がるかのような、生々しさがあります。世界中を探しても、ハーツフィールドを設置している施術室は、まず存在しないでしょう。
近年の研究では、音楽刺激が自律神経系に作用し、副交感神経優位を促すことで、疼痛の知覚を軽減し、ストレス反応を抑えることが示されています。また、適切な音環境は脳の情動調整に関わり、心身の回復力そのものを高めることも分かってきました。
一人でも多くの方に、“音浴”をしながら、心と身体の痛みを解放してもらえたら——
そんな想いで、この空間を整えています。
今年で50歳になります。還暦までの10年間を、思いきり突っ走るための環境は、すでに整いました。
あとは、
楽しんで、愉しんで、
また楽しんで、愉しんで、
愉しみながら働くだけです。




















