その1ではお尻のストレッチを中心に紹介しましたが、その2では大腿部の外側と裏側のストレッチを紹介します。
ハムストリングスのストレッチでやってしまいがちなのが、最初から膝を伸ばしきった状態でストレッチしてしまうこと。これにより、ハムストリングスの腱を痛めてしまうことがあります。
坐骨近辺 ➡︎ 太ももの裏側の真ん中 ➡︎ 膝の裏側の順に伸ばしていくと安全で効果的です。
坐骨神経痛には、特に坐骨周辺と太ももの真ん中のストレッチが有効です。
○ハムストリングスのストレッチ1
やり方
台に足を乗せて立ち、写真のように膝を深く曲げる。軸足の膝も少し曲げて重心を下げる。骨盤を立てたまま上体を少し前傾させる。坐骨のあたりがストレッチされていれば良い。20秒間
○ハムストリングスのストレッチ2
やり方
台に足を乗せて立ち、写真のように膝を少し曲げる。骨盤を立てたまま上体を少し前傾させる。裏腿の真ん中がストレッチされる。20秒間
○ハムストリングスのストレッチ3
やり方
台に足を乗せて立ち、膝を伸ばす。骨盤を立てたまま上体を少し前傾させる。
バリエーションとして、台に載せた足のつま先を内側に向け、上体をつま先と反対に捻りながら前傾させると、裏腿の外側がストレッチされる。ここは、筋肉と腱がかたまりやすい部位であるが、ストレッチされにくい場所で放置されやすい。20秒間
まとめ
どのストレッチも骨盤を立てた状態をキープしてください。1日1〜2回20秒継続していると、骨盤の回旋がスムーズになり、しゃがむ、屈む、膝を引き上げる、骨盤を立てて立つなど、あらゆる日常動作がスムーズに行えるようになります。
ハムストリングスは加齢によって短縮する運命にあるため、この筋肉の筋長を保つことが、坐骨神経痛や腰痛症の予防改善をはじめとする、様々な運動器の問題を回避するために不可欠と言えます。
ズボンの尻ポケットに財布いれる男性が結構いますが、これは坐骨神経痛を起こす原因の1つになります。
面倒でも、座るときはポケットから財布を出すようにして下さい。
最後に、坐骨神経痛は難治な症状ではありません。しっかりとしたスクリーニングテスト、アセスメントを実施して病巣を特定し、適切なケアと柔軟性、可動性、動かし方を再学習すれば、確実に完治できるものです。
自分で色々試したが効果が出ないという方は、お気軽に御相談下さい。