パーキンソン病と向き合う
先日、パーキンソン病を患うシニアの女性が、栃木県から前泊してお越しくださいました。
右足趾と右手指には強いこわばりによる変形がみられ、右膝も曲がった状態で硬直。主訴は、手足の動かしにくさと強い痛みでした。
パーキンソン病の基礎知識
■ 主な原因
- 脳の「黒質」という部位の神経細胞が減少
- 神経伝達物質であるドーパミンの不足
- 明確な原因は不明(多くは特発性)
- 一部は遺伝的要因や環境要因(農薬など)が関与と考えられる
■ 主な症状
運動症状
- 手足の震え(安静時振戦)
- 動作が遅くなる(無動・寡動)
- 筋肉のこわばり(筋固縮)
- バランスが取りにくい(姿勢反射障害)
非運動症状
- 便秘
- 睡眠障害
- 抑うつ・不安
- 嗅覚低下
どこまで状態を改善できるか
脳の神経細胞の減少が原因である以上、運動器へのアプローチだけで根本的な解決に至ることは難しいのが現実です。
しかし、硬直した四肢の筋肉や関節を丁寧に緩めていくことで、動きやすさが大きく改善するケースは少なくありません。
施術前は、手指が折れ曲がり、母趾は反り返った状態で硬直していました。仰向けになる際も、胸に手を置かないとつらいとのことでした。
施術後の変化
70分の施術後、母趾の反り返りは軽減し、腕もベッドの上に自然に置けるように。屈曲していた手指もまっすぐに伸びました。
実際に歩いていただくと、「とても歩きやすい」と笑顔でお話しくださいました。
QOL(生活の質)という視点
前述の通り、脳神経由来の疾患であるため、施術後の状態を長期間維持することは容易ではありません。
それでも、定期的に筋筋膜をリリースし、硬直を緩めることで、本来の姿勢や歩き方、身体の使い方を一時的にでも取り戻すことには大きな意義があります。
数ヶ月後に再びご来院予定ですので、その際には予後の変化についてもご紹介できればと思います。



