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続・アフリカンの歩き方

アフリカンの歩行

 

【前後の膝を伸ばして歩く】

 アフリカの人々の歩行フォームを観察すると、前足の踵が接地するときにコンパスのように両脚の膝が伸びています。そのため、自ずと歩幅が広くなり背筋もピンと伸びています。なにより関心させられるのは、骨盤の真上に頭部が載っていて、腕をしっかりと振って歩くこと。

 頭に物を載せて歩く習慣があるため、後ろ脚で地面を蹴って身体を前に押し出すようにして歩きます。これもハムストリングと大殿筋を発達させる要因になっていると思料しています。ただし、骨盤の前傾が強くてX脚の女性が多く、いかにも脚が重たい感じでペタペタ歩く人が散見されます。

 欧米人の歩き方は、アフリカンほどは背筋が伸びていませんが、それでも日本人と比べれば姿勢は良いく、腕をしっかりと振って前後の膝は伸びています。

 日本人の歩き方は、着物文化の影響で常に膝が曲がっているから歩幅が小さく、足裏を擦って歩くのが特徴。腕は「飾り物」かと思うほど全く振らない人が非常に多い。「頭が高い」ことを風習的に良しとしないため、人とすれ違うときは無意識のうちに会釈します。その影響か、日本人は胸を張って歩くことを敬遠し、少々前屈みで歩く方が落ち着くようです。

 歩くフォームには、環境や骨格、文化、風習といった要因が影響しているため、一言でジャッジすることはできませんが、典型的な日本人の歩行フォームは運動効率の面で劣っており、修正しないと運動器にトラブルが発生するリスクが高いのです。

   

  

  歩くフォームを改善するためのポイント

・上体を垂直に起こす

・後ろ脚の膝裏が伸び切るまで、後ろ足を地面につけておく

・後ろ足の前足部で地面を蹴ったら、膝を深く曲げたまま前に振り出す

・前足の膝を伸ばし、つま先を上げて踵から着地する

・両肘を伸ばしてしっかりと後ろに振る

・頭頂に本やバケツを載せているイメージで歩く

・アゴを引いて歩く

  

 以前にも述べたように、日本人とアフリカンでは骨格がかなり異なります。アフリカの人々の大腿の骨と筋肉は、非常に長いので骨盤の前傾を抑制する因子が小さいので、立っているときの姿勢や歩いてきるときに、完全に膝を伸ばすことができます。

 対して日本人の大腿部の骨と筋肉は短いため、膝を伸ばし切って立ったり歩いたり、腰を高い位置に保って深く屈んだりすることが難しい。

それでも先に箇条書きにしたポイントを意識して歩いてもらえば、歩行の運動効率が向上して身体への負担を大幅に軽減することができるし、見た目の印象をガラリと変わるので、ぜひお試しいただきたいと思います。