慢性的な首や肩の痛み、首から手にかけての痺れや痛みを患っている方の9割以上が、椎間関節が地滑りを起こして活断層のようになっています。後方と側方から観察すると、太いシワが真横に入っているのが分かると思いますが、この線が入った位置で頚椎の関節が地滑りを起こしているということです。
早速、近くにいる人の首を、後ろからチェックして見て下さい。横シワが入っていませんか?
この状態は、椎間関節への剪断力が増加して、関節由来の痛みが周辺の筋肉に拡散するだけでなく、将来的に構造的な破綻をきたす場合もあります。
なかには、シワが2本入っている人もいます。
こんな事にはなりたくないですよね。
8〜10年で固定部位の骨が耐えられなくなり、さらに広範囲で固定することになります。
【対策】
アゴを軽く引いて、頭部を後方に引くことをチンインと呼びます。
チンインして、軽く二重アゴをつくるようにすると、頚椎の滑りが修復されて、頚椎のカーブが本来のアライメントになります。地滑りを改善させるエクササイズとしては、チンインした姿勢を30秒間保ちます。毎日2〜3セット行う。
人差し指を顎先にあてて、軽くうなずいて首の後ろを伸ばすと、シワがほぼ消えます。
口を閉じて舌先を上の前歯の根元に押しあて、首の前面にあるインナーマッスルを働かせると、首を動かすときの不安感が軽減します。
チンインして、首の後ろを伸ばしている時間を増やすことが、首の健全性に担保するために大変重要です。一日中この姿勢を保つのは、現実的に不可能ですが、頚椎ヘルニア、すべり症、肩こりや腕の痛みを、根本から予防・改善するために、是非身につけて頂きたい習慣です。
トライしてもらえれば、数時間後から首肩の痛みと怠さが改善してきます。そして、深いシワ(活断層)も消えるはずです。
次回は、首の筋肉と関節に過度なストレスを与えない、スマホや本の読み方をご紹介します。